Oxford Bookworms の “Frankenstein” を読んだ感想。フランケンシュタインが悪に染まる過程が恐ろしい

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Oxford Bookworms の "Frankenstein" を読んだ感想。フランケンシュタインが悪に染まる過程が恐ろしい Graded Readers(GR・レベル別の洋書)

こんにちは、アユム [ @kot_book ] です。

「フランケンシュタイン」と聞いて、皆さんはどんなイメージを思い浮かべるでしょうか。

じつを言うと、僕はフランケンシュタインという名前を聞いたことはあったけど、詳しい内容までは知りませんでした。なんとなく「おぞましい人造人間の話」くらいの知識です。

今回、軽い気持ちでフランケンシュタインを読み始めたのですが、ちょっと読むのが怖くなってしまうくらい恐ろしい話でした。

というわけで、Oxford Bookworms “Frankenstein”をレビューしつつ、読んだ感想を綴っていきます。

”電気の力”に魅了されてしまった博士

フランケンシュタインのお話は有名なのですでに知っている人も多いと思いますが、簡単にあらすじをお話ししておきます。

そもそも、フランケンシュタインというのは人造人間を作った博士の名前です。本来であれば「フランケンシュタイン(博士)の怪物」ということで、怪物自体には名前がついていません。

しかし、いつしか「フランケンシュタイン=怪物の名前」というイメージが定着してしまいました。

フランケンシュタイン博士が作りあげた怪物は結果的に悲劇を生むのですが、もともと博士は母親思いの優しい人間でした。

そんな優しい博士が少しずつ悪い方向に流れてしまう過程が、序盤の読みどころだと思います。

ある日、天気が荒れて激しい雷が鳴り響く中、その雷によって家のまわりの木々が次々と倒れていく光景を目にしたことがキッカケとなり、博士は電気(電力)に興味を持ち始めます。

I saw how strong electricity was. I began to read all the books that I could find about electricity and its terrible power.

電気がいかに強力なものであるかを目にした。私は電気とそれが持つ恐ろしい力を理解するべく、あらゆる本を読み始めた。

このとき、博士はまだ電気への純粋な興味しか持っていませんでした。が、ここで電気の力に興味を持ってしまったことが、のちのちのおぞましい人造人間の開発につながってしまいます。

博士の興味が、危険な領域に達する

博士が電力に興味を持つ過程で、それが後に「悲劇を生む伏線」であることがしっかり明示されています。

I did not know then that my work would destroy me and the people that I loved.

私の研究が、自分自身、そして愛する人々を壊してしまうことを、このときはまだ知る由もなかった。

博士の関心は日を追うごとに強まっていき、やがて絶対に足を踏み入れてはいけない領域にまで達してしまいます。それはズバリ、死体に生命を宿すことです。

博士は電気の力によって「すでに死んでしまった物に命を吹き込むことができないか?」と考え始めます。

How does life begin? Is it possible to put life into dead things?

生命はどのようにして始まるのか?死んだものに命を吹き込む事は可能だろうか?

博士は自分だけの研究室を手に入れ、そこには他の誰も立ち入らせることなく、1人で黙々と秘密の研究を続けていきます。

人体を盗むことも厭わなくなる

そして、研究室ではついに人造人間を作ることに着手し、そのために死体を手に入れるための行動をとり始めます。

I bought or stole all the pieces of human body that I needed, and slowly and carefully, I put them all together.

私は研究に必要な人体の一部を買い付けたり、盗んだりした。そして、ゆっくりと慎重にそれらを組み立て上げた。

サラッと書いてますが、なかなか恐ろしい描写です。僕は勝手に「フランケンシュタインは子供が読むもの」というイメージを持っていたのですが、この辺からそのイメージがまったくの見当違いであったことに気づかされます。

結局、博士は人造人間の開発に成功するのですが、その見た目はあまりにひどく、とても醜い”怪物”でした。

人造人間が完成してから、博士の身には様々な不幸が襲いかかります。

このあと巻き起こる悲劇はぜひ本書で確認して欲しいのですが、最初の伏線どおり、博士の愛する人々は自分の作った怪物によって殺されてしまい、やがて博士も追い込まれていきます。

人間の純粋な興味は、たやすく「悪」へ染まる

最初にあらすじで説明した通り、もともと博士は優しい人間でした。しかし、電気に興味を持ち、やがて生命にまで興味を持ち始めたことで、純粋な興味がやがて悪い方向へと歪んでしまいます。

フランケンシュタインを読んでいて感じたのは、人間のまっすぐな興味関心というのは、ちょっとしたことで違う軌道に乗ってしまう可能性があるということです。

この例が適切かは分かりませんが、宗教などもその一つと言えるかもしれません。もともとは人の心を救うという純粋な気持ちで始めたものが、いつしか権力を手に入れる手段になり、ついには社会に悪影響を与える事件を起こしたりします。

ここでは宗教を例に挙げましたが、純粋な興味が気づかぬうちに悪い方向へ向かってしまうというのは誰にでも起こりうることなのかもしれません。

正直、フランケンシュタインを読んでここまでの考察に至るとは思いもしませんでした。

この作品が「ただの人造人間の物語」ではないことを、最後にあらためて記しておきたいと思います。

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Ayumu

洋書多読と英語学習が好きなライターです。以前は書店員と出版社の仕事をしていました。2017年から㈱ミシェルベース代表。2013年から始めた読書ブログ「コトビー」は、おかげさまで累計読者が400万人を突破しました。年間100冊ほど本を読む読書好きです。趣味はMMA観戦

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